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THX pm3(Professional Multi-channel Mixing and Monitoring)は、「中小規模のスタジオにおけるマルチチャンネル再生」のためのスタジオ設計プログラムです。 1999年、ロンドンのテープギャラリーが最初のTHX pm3 認証スタジオとして誕生して以来、現在では、DVD、映画、音楽、ゲーム他多種のプログラムを対象とした数多くのTHX pm3 認証スタジオが世界中に存在しています。 日本では、2000年にSony PCL 408 THX Suiteがアジア初のTHX pm3 認証スタジオとして誕生しました。 THXというと、映画のための制作環境というイメージが強くなりますが、THX pm3 規格は、THXのマルチチャンネル・モニタリングに対するノウハウや、Dolby lab.を始めとする幅広い技術ネットワークの蓄積から誕生した、DVDやデジタル放送などにおけるマルチチャンネル・メディア制作のためのスタジオ設計プログラムです。 従ってTHX pm3 は,ポスプロ作業以外にも、映画作品のプリミックスや音楽専用のマルチチャンネル環境に対しても対応が可能なプログラムです。 THXは、DolbyやDTSなどの再生フォーマットの1つであるように誤解されることがありますが、そのようなメディアの記録フォーマットではありません。それらの再生フォーマットを忠実かつ効果的に再生するための機器及び室内音響設計の認証プログラムです。 THX pm3は、DVDをはじめとする各種のマルチチャンネル・メディア制作において、制作者の意図を忠実にエンドユーザーまで届けるために設けられたスタジオ設計のためのプログラムです。 そのためには、エンドユーザーの再生環境、すなわち家庭での再生環境との互換性を意識した上でのプロ・クオリティーの再生環境が、スタジオに求められます。 もちろんTHX pm3で制作された作品をTHX認証のコンシュマー機器(アンプ、スピーカなど)で再生することは、互換性の意味からは理想的ですが、必ずしもその必要はありません。THX pm3スタジオは、THX認証のコンシュマー機器の再生環境に特化された特殊な環境ではなく、幅広く一般家庭の再生環境にマッチするプロ・クオリティーのマルチチャンネル再生環境です。 |